👤ビクトリアに留学・ワーホリを考えている人
👤ビクトリアに旅行をしたいと考えている人
👤ビクトリアの危ないエリアについて事前に知っておきたい人
カナダのビクトリアは日本人の留学・ワーホリ先として人気の高い都市の一つです。
日本人が比較的少なく、英語の勉強に向いている
自然が多くのんびりした街で住みやすい
カナダの中では治安が良いほう
といった話を聞いて、ビクトリアに留学を決めるという人も少なくないと思います。
とはいえ、実際のビクトリアの治安はどうなのでしょうか?
この記事では2023年からビクトリアに住んでいる筆者が、以下のことについて解説します!
- ビクトリアの治安は?
- ビクトリアの事件・トラブル事例
- ビクトリアで治安の悪いエリア
- 防犯対策・トラブルに巻き込まれたときはどうするか
- 実際に住んでみての感想
それでは早速見ていきましょう。
まずはカナダ全体の治安についてチェック
カナダは一般的には治安の良い国として知られています。
犯罪発生率(10万人当たりの犯罪認知件数)は日本の12倍と高い数字ではありますが、Institute for Economics & Peaceが発表している世界平和指数ランキング(GPI-2023-Web.pdf (economicsandpeace.org))の2023年版では、カナダは第11位にランクインしています。
全部で163位までありますので、かなり高い順位に入っている=世界の中でも安全な国だということがわかります。
なお、同ランキングで日本は9位に入っています。
カナダの銃規制について
アメリカは銃社会だけど、隣の国のカナダはどうなの?
と心配に思う人も多いと思います。
結論から言うと、カナダは銃社会ではありません。しかし、アメリカと国境を接しているため密輸も後を絶たず、銃による犯罪は日本よりは多いことは間違いありません。
参考までに日本の外務省のサイトではこう書いてあります。
カナダでは、米国ほど銃器の所持が自由ではありませんが、米国と国境を接しているため、銃の密輸が後を絶たず、銃器を使用した強盗等が増加傾向にあり、在留邦人が銃器で脅される被害も発生しています。万一、強盗等の被害に遭遇した場合には、相手が銃器を所持している可能性が十分にありますので、身体の安全を第一に考え、絶対に抵抗はせず、相手の要求に応じて金品を差し出し、立ち去らせた方が無難です。
海外安全ホームページ: 安全対策基礎データ (mofa.go.jp)
とはいえ銃による犯罪はそんなに身近なものではありません。
ギャング絡みの銃撃事件のニュースを見ないわけではありませんが、普通に生活をしていれば基本的には問題ないと言えます。
カナダビクトリアの治安は?住みやすい都市?
ビクトリアはカナダの中でも治安が良く、住みやすい都市と言われています。
観光地としてもにぎわう街で、海に囲まれた自然のあふれる明るい都市というのがビクトリアのイメージですが、実際に住んでみてもそのイメージは変わりませんでした。
しかしどこの都市でもそうですが、治安の悪いエリアは存在します。ホームレスの数は日本の比にならないほどなので、滞在中は警戒心を持って過ごすことは欠かせません。
街を歩くとホームレスに話しかけられること多数。「小銭持ってる?」と聞かれるだけで、危害を加えられることはほとんどないと思います。
ビクトリアの治安が良いと言われる理由
ビクトリアはイギリスの影響を強く受けており、ダウンタウンはヨーロッパのような街並みが広がっています。
自然にあふれ野生動物も多く、観光客も多い穏やかな風土であるため、治安が悪くなりにくい面があるでしょう。
また、リタイアしたあとの高齢者がたくさん暮らす街としても知られています。老人ホームの数はかなり多く、高齢者からの人気も高い街ということで、治安の良さが伺えますね。
筆者自身も老人ホームで働いていますが、みなさんフレンドリーで優しいです。カナダの色々なところからビクトリアに引っ越してきている人が多いようです。
カナダビクトリアの犯罪・トラブル事例
ビクトリアの治安は良いですが、それでも犯罪やトラブルの事例はあります。
カナダでよく見られる犯罪の事例をチェックして、自分の身は自分で守っていきましょう!
スリ・ひったくり
観光客や女性を狙ったスリ・ひったくり被害が報告されています。特に人混みや観光スポットでは注意が必要です。
ポケットに入れた財布や携帯を抜かれたり、リュックを切られたりすることもあるそうです。
後ろのポケットにものを入れない、荷物から目を離さないなど、自分の荷物の管理に気をつけましょう。
ホームレスとのトラブル
ビクトリアにも他のカナダの大都市と同様、ホームレスが多いです。
ダウンタウンやパンドラ・ストリートの路上には、たくさんのホームレスが住み着いています。
スーパーなどの店の前やバス停などでは「小銭をくれ」などと話しかけてくるホームレスも多くいます。
むやみに話しかけたり良くない態度を取ったりすると、喧嘩やトラブルの元となります。“Sorry.”と一言だけ伝え、立ち去るのがベストです。
酔っ払いをはじめとする路上の喧嘩
路上で大声で怒鳴っている人や喧嘩をしている人、夜には酔っぱらって大声を上げている人など、特にダウンタウンではたくさんの様子のおかしい人たちがいます。
うっかりぶつかってしまった、思わず見つめてしまって目をつけられたなど、揉め事のきっかけになるかもしれません。
変な人を見つけても近づかないようにしたほうがいいでしょう。
ナイトクラブでのトラブル
ビクトリアにはいくつかのナイトクラブがあります。
ついお酒を飲みすぎて知らない人についていってしまった、お酒に変な薬を混ぜて飲まされてしまった、などというトラブルも起こっています。
ナイトクラブは楽しいところですが、飲みすぎて記憶を飛ばしたり友達と離れたり知らない人について行ったりするのは非常に危険です。
違法ドラッグの売買
カナダでは大麻(Weed)が合法です。そのため大麻は街中で吸っている人を見かけます。
それだけなら問題ないのですが、大麻以上の違法ドラッグに手を出す人たちもいます。
筆者のカナダ人の同僚も、ディーラーからCoke(コカイン)を買ったという話をしていたことがあり、違法なドラッグの購入を持ち掛けられることがあります。友達に誘われた場合でも、はっきりとNoの意思を示すことが重要です。
カナダビクトリアで治安の悪いエリアは?
続いては、ビクトリアの治安の悪いエリアを具体的に見ていきましょう。
危ない地域には近寄らないことが一番!渡航前にしっかり確認しておきましょう。
ダウンタウン
ダウンタウンのダグラス・ストリート(Douglas Street)はホームレスが多く、少し治安が悪くなっています。昼間は人通りが多いので問題ないですが、夜間は少し雰囲気が怖くなります。
ダウンタウン中心地ではダララマ(Dollarama)、ショッパーズ(Shoppers)の前辺りにたくさんのホームレスがいることが多いです。
またダグラス・ストリートを北へ進むと、人通りが少なくなりホームレスが暮らしている通りが多数出てくるので、歩くのはあまりおすすめしません。
ホームレスによる万引きもよく起こっているようです。
パンドラ・クオドラストリート(Pandra & Quadra Street)
パンドラ・ストリートとクオドラ・ストリートの交差する辺りはたくさんのホームレスの生活エリアとなっています。
通りにあるハリスグリーンパーク(Harris Green Park)にはものすごい数のテントが張られ、道の両側にホームレスが座り込んでおり、昼間でも通らない方がいい危険なエリアです。
筆者の経験上、このエリアがビクトリアで一番治安が悪いと思っており、誤って日中にこの道を歩いてしまった時は怖くて足早に通りぬけたのを覚えています。
この通りにはマクドナルドとスーパーもあるので、うっかり踏み込んでしまわないよう注意しましょう。
夜のビーコンヒルパーク(Beacon Hill Park)
ビーコンヒルパークに限らず、夜間の公園にはあまり行かない方がいいです。明かりが全くなかったり、ホームレスが生活をしていたり、ドラッグをやっている人がいたりと、昼間の明るい雰囲気とは打って変わってしまいます。
ビーコンヒルパークは昼間は明るくて人の多い公園ですが、街灯が少なく森部分も多いため、夜は真っ暗で歩くことも困難となります。暗い時間はあまり近づかない方がいいでしょう。
夜のギャロッピング・グース・トレイル(Galloping Goose Trail)
ビクトリアウエストの方から続くトレイル、ギャロッピング・グース・トレイルがあります。
こちらも昼間は人通りも多く、犬の散歩をしている人やランニングをしている人が行きかうトレイルですが、夜間は街灯がなく暗闇となっていまいます。
筆者はこの付近を夜間に歩いてしまったことがありますが、本当に1m先も見えないほどの暗闇でした。
上は実際に筆者が夜のギャロッピング・グース・トレイルで撮った写真ですが、とにかく真っ暗です。この写真だけでも街灯が一切ないことが伺えると思います。
ゴージロード(Gorge Road)
ゴージの辺りはダウンタウンからは遠く、どちらかというと居住地エリアです。
観光では行くことの少ないエリアだと思いますが、通りにはいくつかホテル・モーテルもあるので宿泊を予定している方は注意が必要です。
ゴージロードから一本入った裏道にはホームレスがたくさん暮らしている地域が合ったり、近くの教会の周りにはいつも怪しい人たちが集まっています。バス通りではありますが、夜にホテルに戻る際に歩く場合は注意が必要です。
筆者がかつて住んでいたところ!路上で暮らすホームレスの数が多いので、特に夜はバスに乗ることがおすすめです。
プリンセス・アベニュー(Princess Avenue)
ホームレス保護施設が近くにあるせいか、プリンセス・アベニューの辺りもホームレスが多いです。
こちらも観光ではあまり行かないエリアだとは思いますが、歩いているうちに迷い込んでしまったということは十分にあり得る場所です。道の両側ではホームレスが路上で生活をしており、大きな荷物を運んでいる人がたくさんいます。
教会・ホームレス保護施設の周り
場所に限らず、教会や保護施設の周りにはホームレスが集まります。
教会ではホームレス支援の活動を行っているというところもあり、その周りではよくホームレスコミュニティができていたり、教会の階段で座り込んでいる人々も多く見かけます。
特に夜は教会を見かけたら前を通らないようにするなど、気を付けるようにした方がいいでしょう。
廃墟の周りにもホームレスが住み着いていることが多いです。
カナダビクトリアでの防犯対策!身を守るために必要なポイント
留学中に犯罪に巻き込まれるようなことがないよう、しっかり自分の身は自分で守りましょう。
日本が安全な国だからこそ油断してしまいがちですが、海外では日本の常識は通用しません。
渡航前にカナダ留学中の防犯対策をしっかりとチェックしていきましょう。
留学中は楽しいけれど、浮かれすぎて危険な目に遭わないように注意です!!
荷物から目を離さない
日本人がやりがちなのが、荷物を席に置いたまま寝る、トイレに行くという行為です。
日本では「まあ大丈夫だろう」という程度のことですが、カナダではこれで荷物を盗まれるケースが多いです。
カフェや図書館、さらには学校などで、
置いておいた荷物が盗まれた
財布などの貴重品を盗られていた
という話もよく耳にするので、荷物から目を離さないことが必須です。
夜道は一人で歩かない
夜道の一人歩きはしない方がいいです。
日本とは違い、夜はホームレスやドラッグユーザー、酔っ払い同士のけんかなどが多くなり、一人で歩くにはかなり治安が悪くなります。
特に女性は強姦などの被害も考えられるため、大人数で歩く、タクシーやUberを使うなど一人にならないよう注意しましょう。
ホームレスや酔っ払いなど不用意に人に近づかない
怪しいと感じる人には近づかないことが一番です。
話しかけられた際には“Sorry”とだけ言って立ち去るのが無難です。気になってもじろじろ見たり近づいたりするのはトラブルの元。写真を撮るなんてもってのほかです。
ホームレスに話しかけられたときは、無視するよりも多少の返事はした方がいいです。無視されると怒ってしまう人もいるので…。
危険な場所は昼間でも行かないようにする
一部の場所は昼間であってもあまり治安がよくありません。
特に先述のパンドラ・クオドラストリートの辺りは昼間でも怖い思いをした経験があるので、明るい時間帯でも避けるようにしましょう。
道に注射器が落ちていたり、ホームレスが集団で生活していたり…。日本にはあまりないタイプの光景ですが、好奇心で近寄るのはおすすめしません。
事件・トラブルに巻き込まれたときはどうしたらいい?
続いては、もし万が一事件やトラブルに巻き込まれてしまった時の対処法を紹介します。
トラブルは起きないのが一番ですが、起きてしまうこともあります。そんなときの方法をあらかじめチェックしておきましょう。
セキュリティガード(警備員)を頼る
お店やスーパーには、警備員がいることがあります。治安の悪いエリアでは特に警備員の数が多いため、何か起きたら助けを求めるようにしましょう。
ビクトリアのダウンタウンのDollaramaやShoppersは治安があまりよくないようで、警備員が人を店から追い出している姿をよく見かけます。
店の中での喧嘩や言い争いの頻度も日本とは比べものにならないくらい多いです。
日本国総領事館はバンクーバーにある
残念ながらビクトリアには日本の大使館や領事館はありません。
パスポートを盗まれたり重大な事件に巻き込まれてしまった際には、バンクーバーの領事館に行って助けを求める必要があります。
なお、渡航前には3カ月以上の長期滞在の場合は在留届、3カ月未満の滞在の場合はたびレジへの登録を忘れないようにしましょう。在留届 | 在カナダ日本国大使館 (emb-japan.go.jp)
警察・救急は911に電話
カナダでは、警察も救急も911(ナイン・ワン・ワン)です。この番号は絶対に覚えておきましょう。
なおカナダでは救急車は有料です。そのせいもあって、道でホームレスやドラッグ中毒者などが倒れていても、救急車を呼ぶことはあまりないのが実情です。
筆者自身救急車を呼んだことがありますが、日本円で15万円ほどの請求がきました…。
【まとめ】ビクトリア在住筆者の経験談・感想
筆者はビクトリアで2年ほど生活をしていますが、今のところ危険な目に遭ったことはありません。もちろん警戒心を持って行動しているということもありますが、ビクトリアの治安は良いと思います。
ホームレスの多い通りにうっかり入ってしまったときは雰囲気の違いに驚きましたが、何か危害を加えられるということはありませんでした。ダウンタウンは毎日喧嘩をしていたり叫んでいる人がいたりと日本とは全然雰囲気が違いますが、普通に歩いていれば危ないことはありません。
しかしカナダで日本人が巻き込まれている犯罪例もあるので、「自分は大丈夫」と思わず、警戒心を持って生活することが重要だと思います。
みなさんのカナダ生活が安全で楽しいものになることを願っています!
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