留学したいけれどあまりお金がない…どうしようかなあ…
と悩んでいる社会人の方も多いのではないでしょうか。筆者もかつて2年働いた公務員を辞めてカナダに留学をし2024年現在もカナダで生活をしていますが、留学前は本当にお金がなくて困っていました。
今回は筆者も留学時に直面した課題「お金がないけど留学したい」という問題について、以下のことをまとめていきたいと思います。
✅社会人長期留学にかかる初期費用
✅お金が無くても諦めない!社会人留学で費用を抑えるポイント
✅お金がない社会人におすすめの働きながらできる留学方法3つ
✅留学前にお金をできるだけ貯めていく!筆者の体験談やその他の手段 など
所持金400ドルでカナダに飛んだ筆者の体験談も交えまとめていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
まずは社会人長期留学に必ずかかる初期費用を確認
まずは留学に必ずかかる✅語学学校費用✅航空券代✅海外旅行保険✅残高証明書についてみていきましょう。
1年間語学学校に通う場合の国ごとの費用
以下の5カ国について語学学校を1つピックアップして、授業料の目安を調べてみました。
なおここで紹介している学費はあくまで一例で、期間やコース、授業のコマ数によって高くなる場合も安くなる場合もありますのでご了承ください。多くの学校で、通う期間が長いほど週ごとの学費は安くなる傾向にあります。
アメリカ | $540/週(USD) | ELS 2023 Prices and Dates (contentstack.io) |
カナダ | $400/週(CAD) | 授業料 – ILAC(アイラック)【公式窓口】ウェブサイト (ilac-canada.com) |
イギリス | £442/週 | Prices – Golders Green College (englishlanguagecollege.co.uk) |
オーストラリア | $520(AUD) | Byron Bay – Lexis English |
マルタ | €195/週 | 料金 – Clubclass |
往復の航空券代の国ごとの費用
JAL(JAL|国内線/国際線の航空券・飛行機チケット予約)にて出発日を2024年9月1日、帰国日を2025年8月5日に設定し、エコノミーの各国ごとの往復の航空券を調べてみました。
アメリカ | およそ27万円 |
カナダ | およそ33万円 |
イギリス | およそ27万円 |
オーストラリア | およそ16万円 |
マルタ | およそ60万円(8月31日出発に調整) |
もちろん利用する航空会社や時期、日時によって価格は大きく変わるのであくまでも参考程度です。また航空券は往復で買った方がお得になる場合が多いでしょう。
1年間の海外旅行保険の費用
海外旅行保険 一括保険料見積もりシミュレーター | 海外保険Times (hokentimes.com)のサイトを利用して、留学・ワーホリ目的で18歳~29歳の人が北米/カナダへ1年間留学に行った場合の海外旅行保険の見積もりを出してみました。一番人気とされているプランでおよそ24万円ほどかかります。
なお渡航先をヨーロッパに変更しても大して値段は変わりませんでした。
国ごとに必要な残高証明に必要な費用
残高証明書とは、滞在期間をカバーできるだけの十分な資力があるということを証明する文書のことです。渡航費用とは別に必要で、銀行に行って英文のものを発行してもらう必要があります。
例えばカナダでは学生ビザを取得する場合、およそ200万円以上の残高が口座に入っていることを証明しなければなりません。アメリカでは400万円ほど必要だそうです。
このように、各国ごとに残高証明に必要な金額は異なります。また後で詳しく解説しますが、残高証明書は親の口座のものでも認められる場合があります。
他にもビザ申請費用・現地生活費・携帯など費用がかかることを忘れずに
上記以外にも、ビザの申請にかかる費用、現地での家賃や食費、交際費、さらに携帯の月額などの費用もかかります。留学に行くのに最低限かかる費用については逃れることができません。
留学に行くうえで、初期費用や最低限必要な費用が払えるだけのお金があることは最低条件となります。
お金がなくても諦めるのはちょっと待って!社会人留学で費用を抑えるポイント
「留学に行けるならどこでもいい」という考えはあまり良くないかもしれませんが、お金がないなら選り好みしていられない!というのもまた事実です。
その国で自分のやりたいことができるか、その国で話されている英語は自分が勉強したい英語か(アメリカ英語、イギリス英語、訛りなど)などを考えることが社会人留学では特に重要ですが、ひとまずこの記事では費用を抑えられるという観点に絞って留学先選びのポイントを紹介していきます。
物価の安い国を選ぶ
学校にかかる費用や現地の滞在費が比較的安い国を選びましょう。また同じ国の中でも都市によって物価が違うこともあります。
筆者はカナダのビクトリアに住んでいますが、ビクトリアはカナダの中でもかなり物価が高い都市で、特に家賃は他と比べるとかなり高くなっています。1LDKのアパートの家賃が付き2,095ドル。特に日本と比べるとかなり生活にお金がかかります。物価の安い国を選ぶことで大幅な節約につながります。
無料見積もりや無料カウンセリングで留学エージェントの比較検討
留学エージェントを利用する際は、複数のエージェントとカウンセリングを行い無料見積もりを出してもらうようにしましょう。とくに手数料無料を掲げているエージェントを利用することで、余分な費用を抑えて留学準備を進められるでしょう。
留学の手続きを自分でできないかな?と思う人もいるかもしれませんが、手数料無料のエージェントを利用する限り費用はそこまで変わらないかもしれません。ミスが起きやすい点やスケジュール管理が難しい点、ビザの申請は複雑ですべて英語で行わなければならない点から、筆者はエージェントを利用することをおすすめします。
渡航時期をずらす・格安航空を使うなどで航空券を安く
航空券の費用も高ければ20万から30万円ほどかかってしまうことも珍しくありません。航空券の値段は時期によって大きく異なります。夏休みの時期やゴールデンウィーク、年末年始は価格が上がるので、繁忙期をずらすして安く予約を取りましょう。
また格安航空もおすすめです。東京-バンクーバーでは新たにジップエアーが運航を開始し、10万円以下での渡航も可能になるかもしれません。
海外旅行保険は自分でカスタマイズ
海外旅行保険は、補償内容を自分で選んでカスタマイズすることができるものもあります。必要最小限にとどめることで、保険料を抑えることができます。もちろん安いものにした分、自分が受けられる保証も最小限のものになってしまうので気をつけましょう。
海外旅行保険ってそもそも必要?という疑問に関しては、「絶対に必要」です。海外で病気やけがをしたときに保険に加入していないと物凄い額の支払いをする可能性があります。またワーキングホリデーなどでは海外旅行保険の加入は必須要件となっています。
残高証明は自身のものでなくても可
残高証明書は本人の口座であることが望ましいですが、親のものでも構いません。筆者は一度親の口座で残高証明を作らせてもらったことがありますが、サポートレターというものに親にサインをしてもらって、それと合わせて提出したところ認めてもらえました。
自分のお金だけではどうしても足りないという場合は、親にお願いしてみるのもいいでしょう。残高証明書があるだけでいいので、親の口座を何らかの支払いに使うというわけではありません。
お金がない社会人におすすめの働きながらできる留学方法3つ
社会人の方にとっては、働きながら留学ができることが理想ですよね。ここでは社会人におすすめの就労ができる留学方法3つを紹介します。
学生ビザでも働ける国に行く
学生ビザでは本来就労はできませんが、一部の条件を満たせば就労が可能になることもあります。仕事をするうえで制限が多いこともあります。
例えばアメリカのF-1ビザ(アメリカ合衆国における学術的な留学や言語研修を目的とする非移民ビザ)では一定の条件下でのキャンパス内でのパートタイム労働が許可されています。
またカナダでは、政府が認定学習機関で(UBCなど)で最低6カ月以上のコースを受講している場合に、労働が許可されています。
さらにオーストラリアでは、学生ビザ(3ヶ月以上現地の学校に通うことを目的とした場合に申請可能)で就労が可能とのことです。2週間で48時間以内という制限付きではありますが、他の国と比べてみてもかなり就労がしやすい環境でしょう。
学生ビザでの就労には国ごとに大きな違いがあります。渡航したい国ごとに、学生ビザでの就労条件について調べてみてください。
ワーキングホリデー
海外で働く中で定番なものといえばワーキングホリデーでしょう。18歳~30歳の方であれば、ワーホリ提携国での就労が可能となります。ビザの期限は1年で、基本的には好きな職場で働くことができ、また語学学校に通うことも可能です。ワーホリビザの取得は1つの国に対し一度のみです。
渡航直後からがっつり仕事ができるので、海外でしっかり収入を得たいという人におすすめです。
カナダのCoop留学
カナダ独自のプログラムであるCoop留学は、専門的な勉強をしながら有給のインターンシップができるというプログラムです。英語の勉強はプログラムに含まれていないので(Coopプログラムが始まる前に英語クラスを受講することは可能)、ある程度英語ができる中・上級者向けのものとなりますが、英語だけではないキャリアアップにつながる勉強がしたいという社会人の方におすすめです。
Coop留学のコース前半は週20時間の座学と週20時間の就労、後半は週40時間の就労で構成されているため、しっかりとお金を稼ぐこともできます。
留学前にお金をできるだけ貯めていく!筆者の体験談やその他の手段
お金がない社会人留学生の方は、出発ぎりぎりまでお金を稼いでいく必要があるでしょう。ここでは筆者の体験も交え、留学までにできるお金の工面の仕方を紹介します。
ギリギリまで働く(ワーホリを見越したアルバイトも!)
渡航直前まで働くことで資金が貯められるのは言わずもがなです。しかし留学準備もあるなか、ぎりぎりまでフルタイムで会社で働くのは難しい…。そこで筆者は渡航の数か月前に仕事を辞め、渡航まではアルバイトをしていました。
ワーホリなど現地で仕事をする際、採用時に一番注目されるのは過去の経験です。海外での仕事で一番多いのはレストランなどの接客業やキッチンですが、もしそういった経験が一度もないという方は渡航前の時期に日本でアルバイトをしておくことで経歴を作ることができます。また海外では寿司シェフは給料が良く需要も高いため、魚を捌く、お寿司を握るという経験をしておくとかなりアドバンテージになります。
出発日まで実家で暮らす
こちらも筆者が実践したことですが、東京で仕事を辞めたあとは地元の実家に帰って過ごしていました。家に多少のお金は入れるものの、家賃や光熱費を毎月支払うよりも圧倒的に安くなりました。
不用品はフリマアプリ等で売却
長期で海外に行く前は、部屋の掃除・断捨離をするのにいいタイミングです。必要なもののみ残して、要らないものは売ってしまってお小遣い稼ぎをするのもおすすめだと思います。
留学中でも続けられそうな副業を始める
ブログ、ライター、翻訳、オンライン講師など、留学してからでも続けられそうなオンラインの副業を始めるということもできるでしょう。筆者は当ブログの他にオンラインで英語講師・日本語講師をしていますが、どこにいても何時であってもパソコン1つで仕事ができるので非常に便利です。
親にお金を借りる
どうしてもお金が足りない…!という場合は親にお金を借りるということもできるかもしれません。留学を申し込んでしまった以上、もう後戻りはできません。お金が足りなくてどうしようもないという場合には、親を頼ってみるというのも1つの手です。
留学中も節約生活が可能
節約留学もできる!留学中にできる節約方法を事前にチェックしておきましょう。
家賃が抑えられるシェアハウスで暮らす
渡航直後はホームステイで滞在する人も多いと思いますが、ホームステイでは食事が付いている代わりに家賃が少し割高になります。筆者がバンクーバーで住んでいたシェアハウスの家賃は月650ドルで光熱費・Wi-Fi込みでした。シェアハウスは自分で安いところを探すことができます。
安すぎるところは治安など様々な問題があると思いますので、内見をして安全で安めのところを探せるよう頑張りましょう。
自炊をこころがける
海外では外食は高めです。チップもあるので、2人で軽い食事をしただけで100ドル越えということも珍しくありません。自炊をすることで食費を節約することができるでしょう。
カナダに留学するという方は、スーパーの廃棄間近の食料品を安く買えるアプリFlashfoodがおすすめです。以下の記事で使い方をまとめていますので、ぜひ併せてチェックしてみてくださいね。
アプリやクーポンを活用する
海外にもポイントカードやクーポンアプリがあります。マクドナルドやスタバなどのチェーン店のアプリや、賞味期限間近の食品が安く買えるアプリ、買い物の際にポイントが貯まるアプリなど、お得に生活できるものがたくさんそろっています。
カナダに留学する予定という方は、以下の記事でカナダでの節約方法についてまとめています。
所持金400ドルでカナダに渡航した筆者の体験談
筆者は22021年にカナダのバンクーバーにCoop留学で渡航しましたが、カナダ渡航時の所持金は400ドルほど(笑)クレジットカードなどはもちろん持っていましたが、日本の口座にもそんなにお金は無い状態です。圧倒的に無理な状況ですね。
渡航直後はホームステイだったので食事には困りませんでしたが、学校で出会った友達と遊ぶこともためらうくらいお金がなかったので最初はけっこう大変でした。もちろん自業自得ですが。
シェアハウスのデポジット(家賃の半額、400ドル)を払うことができず、仕方なくクレジットカードのキャッシング機能を使って500ドルほどATMから降ろしたこともありました。筆者はキャッシングに本当に助けられたので、自分のクレジットカードのキャッシングの可否やキャッシング限度額については確認しておいた方がいいと思います。
幸いにも1か月以内に仕事を見つけることができたので、カナダについた翌月から給料を受け取ることができるようになりました(カナダの給料日は月2回あります)。そこからはカナダでの収入のみで生きていけるようになったのですが、仕事が見つかるかどうか、生活に十分な収入が得られるかは完全に運の部分だったので改めて無茶なことしたなあと思っています…。
みなさんは日本でしっかりお金を用意してから渡航するようにしましょう…。
お金がない社会人でも初期費用さえ貯まれば留学は可能!覚悟を持って留学を
お金がないという社会人の方でも、初期費用さえ貯まれあとりあえず留学は可能になります。この初期費用は絶対にかかってくる費用なので避けることはできませんが、以下の方法で費用を抑えることもできます。
✅物価の安い国を選ぶ
✅無料見積もりや無料カウンセリングで留学エージェントの比較検討
✅渡航時期をずらす・格安航空を使うなどで航空券を安く
✅海外旅行保険は自分でカスタマイズ
✅残高証明は自身のものでなくても可
さらに、✅学生ビザで働ける国✅ワーキングホリデー✅カナダのCoop留学といった海外で働きながら留学をするプログラムもあるので、費用が心配だという社会人の方はぜひチェックしてみてください。
みなさんの留学を応援しています!
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