留学前から英語を勉強していったほうがいいかな?
留学前の英語勉強は何をしたらいいのかな?
留学を控えているみなさんのなかには、留学前の英語勉強法について悩んでいる方もいるかもしれません。結論から言うと、留学しただけでは英語を話せるようにはならないので、留学前から英語を勉強することが重要です。
この記事ではカナダに2年半以上滞在し、現在はオンラインで英語講師をしている筆者が以下のことについてまとめていきます。
✅留学までまだ時間に余裕がある人向けの留学前英語勉強法
✅留学直前で時間がない人向けの留学前英語勉強法
✅筆者が実践した留学前英語勉強法
✅留学前に英語を勉強した方がいい理由
✅留学前の英語勉強に関する気になるあれこれ など
留学までまだ時間に余裕がある人向けの留学前英語勉強法
留学までまだ3カ月以上あるという少し時間がある人向けの英語の勉強法を紹介します。まだ時間がある場合は、段階を踏んで基礎から英語力をつけることを重視しましょう!
まずは基礎から!単語・文法の勉強
語学はインプットが何よりも大切です。知識が無ければいくら経験を積んでもしっかり話せるようにはなりません。単語や文法は新しく言葉を学ぶ上で一番重要な基礎部分です。まずは一冊教科書を用意して、その一冊を徹底的に読み込むことから始めましょう。
中学で習った知識を忘れている人は中学レベルから、中学レベルまではわかるという人は高校レベルから、自分に合った教科書を選びましょう。
文法はターゲットなど学生時代に使ったものが残っていればそれでも十分使うことができます。
瞬間英作文で文章を作るトレーニング
文法が頭に入ったら、それらの文法を使って自分で文章を作ってみる練習が必要になります。日本語で見た/聞いた文章を、英語に直してみましょう。瞬間英作文はウェブサイトを使ったり、教科書を使ったりして練習することが可能です。
瞬間英作文が練習できるサイトの例:5秒英作文 ~5seconds English~ 英会話はリスニング+瞬間英作文力。瞬間英作文のトレーニング。練習例文2000門以上。無料で使えます。英語学習、スピーキングの練習、TOEIC,英会話の勉強にお使いください。 (5seconds-en.com)
注意点としては、教科書に載っている答えだけがすべてではないということ。実際の会話ではある程度自分の言いたいことが言えれば完璧な文法でなくても相手に伝わります。細かいことは気にせず、「自分の言いたいことをある程度形にできるか」に注目して練習をしましょう。
YouTubeなどを使ってリスニング・ディクテーション練習
英語の文章に慣れてきたら実践的な勉強をしていきましょう。英会話にはまずはリスニングスキルが必要です。YouTubeやPodcast、英語のドラマや映画を活用して、ネイティブが話す英語を聞き取ってみましょう。リスニングに特化した練習ができる動画などもあります。
さらにディクテーションも効果的です。ディクテーションとは音声を聞き取りそれを文字に書き起こす練習法のことで、相手の話したことを自分がしっかり聞き取れているか確認できるほか、自分が話す際にもどう言えばいいのかが明確になるためとても有用な勉強法です。
オンライン英会話などで実践練習
ここまで英語力が身についてきたら、あとは実践あるのみです!オンライン英会話などで英語を話す機会を設けましょう。たまに英語の勉強を始める際にいきなり英会話から始める人がいますが、インプットが少ない状態では効果が薄い可能性かもしれません。
インプットをしっかりとしてきたみなさんは、今まで勉強してきたことを使ってとにかくたくさんスピーキングの機会を作りましょう。実際の英会話では、教科書にはなかった便利なフレーズや日常会話でよく使える表現などを覚えることができ、留学後に英語を話すうえで実際に使える実用的な知識をたくさん身に着けることができるでしょう!
留学直前!もうあまり時間がない人向けの留学前英語勉強法
留学までもう2カ月、1カ月を切っている!という人は、留学に特化した最低限の英語を学べるようにしていきましょう。もちろん長い目で見れば基礎的な勉強は非常に重要なので、留学後に落ち着いてから文法をしっかり勉強することもおすすめです。
単語力が物を言う!単語帳やアプリで単語の暗記
留学直前に何を勉強すべきか?と言われたら、私は間違いなく単語と答えます。文章が言えなくても単語がわかれば自分の言いたいことを単語の羅列で伝えることができるかもしれません。相手が話すことがわからなくても、単語さえキャッチできれば理解する手がかりとなります。例えばホームステイ先で洗濯がしたい場合に、“Laundry”という単語さえ言うことができればしたいことが伝わると思います。
単語帳の勉強は5分あればいくつか覚えることができます。単語帳やアプリを利用して、単語力をつけていきましょう。
留学中に使えるフレーズを集中的に覚える
YouTubeやインスタグラムなどでは、留学中に使える英語フレーズを紹介してくれる動画、投稿などを見つけることができるはずです。↓こういうやつですね。
✅飛行機で使う英語✅空港で使う英語✅ホームステイで使う英語✅自己紹介で使う英語など、自分が留学で間違いなく使うであろうフレーズを集中的に覚えていくことが実用的でおすすめです。
オンライン英会話でとにかく相手に伝える練習
知識がない状態でのオンライン英会話は効果が薄いと書きましたが、もう留学が迫っている状況では✅とにかく英語で自分の考えを伝えること✅英語を話すことに慣れること✅相手が話す英語を聞き取ることといったスキルが必要となるためオンライン英会話は効果的です。
もちろん長期的にしっかり英語が話せるようになりたいと思う方は、改めて文法の勉強をするなど基礎からしっかり勉強するのがおすすめです。
筆者が実践した留学前の詰め込み英語勉強法
次に実際に筆者が行った留学前の英語勉強法を紹介します。
英語学習系のアプリの利用
筆者は社会人留学をしたので、留学の数か月前に仕事を辞めていました。仕事を辞めて自由になるとあまりやる気もでないもので、机に向かってがっつりと勉強する気にもならず、アプリを利用して寝ころびながら気軽に英語を勉強するのが好きでした。
おすすめ英語学習アプリ | 概要 | 費用 |
Duolingo – 世界No.1の外国語学習法 | 自分に合ったレベルで文法や単語の学習ができる。一回5分から。 | 無料 |
ざっくり英語ニュース!StudyNow(スタディナウ) | 英語ニュースが読める。和訳、フレーズ・単語まとめつきでわかりやすい。 | 無料(一部有料) |
【シャドーイング英会話アプリ】 | Lanculが提供するシャドーイング特化のアプリ。ドラマや映画を題材としており、楽しみながら学習可能。 | 有料(無料体験あり) |
スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース) | 一回3分で海外ドラマを観ているかのうように英会話を学習できるアプリ | 有料(無料体験あり) |
渡航先国のニュースを見る
筆者はバンクーバーに渡航予定だったので、カナダのニュース(CTV News)をよく観ていました。ニュースを観ることのメリットは✅きれいな発音の英語が聞ける✅渡航先の国の英語(アクセントなど)が聞ける✅渡航先の情報に詳しくなるといったものがあります。
多くのニュースがYouTubeやアプリで無料で視聴できます。
オンライン英会話でとにかく人と英語を話す
筆者の英語学習遍歴には、オンライン英会話は欠かせません!留学前に限らず、実は大学生のころから実に3,4年以上数々のオンライン英会話を利用してきました。
その中で筆者が留学前におすすめするオンライン英会話サービスはネイティブキャンプです。おすすめ理由は✅月のレッスン回数が無制限であるということ!しかも予約なしで、空いている講師を選んでいつでもレッスンを開始することができます。
回数がこなせるため、留学前に詰め込みで英語を勉強することができました。
留学前に英語を勉強した方がいい理由4つ
「なんで留学に行く前から英語を勉強しないといけないの?」「留学前に英語を勉強したらどんないいことがあるの?」という理由について簡単にまとめていきます。
留学に行ったからと言って英語はできるようにならない
実は留学に行くだけでは英語が話せるようにならない人はとても多いです。筆者の周りでも、一年留学をしていても英語がうまく喋れないまま帰ってきたという人をたくさん見てきました。
留学先として人気のところには日本人が多いですし、気がつけば日本人の友達とつるんでばかりいる、ということも珍しくありません。海外で過ごしているうちに自然と英語がペラペラになるなんてことはなく、結局現地でも英語の勉強をしないといけないことに変わりはないのです。
また英語ができないと、安心感から現地でも日本人と仲良くなることが多くなってしまいます。日本人の友達を作るのは悪いことではないですが、学校で色々な国の人と仲良くなるには、最初から英語ができるに越したことはありません。
着いてからコミュニケーションに困ることがたくさんある
渡航後すぐ、空港での入国審査や学校のオリエンテーション、ホストファミリーへの挨拶などで英語が必要になります。「読めない聞けない話せない」という状態では本当に大変です。
あいさつや自己紹介などは、自分の第一印象を決める大切なスタートです。英語が話せなくても優しくしてくれるホストファミリーやクラスメイトならばいいですが、コミュニケーションがとれないと「はあ…」とため息をつかれてしまうことがあるのも事実です。
特に最低限のあいさつや自己紹介は練習しておくことをおすすめします。
留学中に効率よく英語力を伸ばせる
留学は学んできた英語を実際に使ってみるアウトプットの場として捉えましょう。限られた留学期間を有効的に使うためには、日本で英語を勉強してから留学中にネイティブの生きた英語に触れ、英語力を伸ばすことが効率的です。英語力を0→1にするのではなく、1→2にするという感じですね。
高いお金をかけて留学に来ているので、留学期間を無駄にしないためにも、自分でできる基礎的な勉強は日本で済ませておくことが欠かせません。
もっと英語が話せればよかった!という後悔を減らせる
「英語さえ話せればみんなと仲良くできるのに」、「本当は無口な人じゃないのに」、「日本語ならもっと言いたいことがあるのに」などと、留学中は何度も思う場面があるはずです。気がつけば周りから、”Quiet”、”Shy”と言われてしまうこともあります。
英語学習が続かない・やる気が出ない場合は?
「モチベがあるときとないときの差が激しい」というのは英語学習あるあるではないでしょうか。筆者は今でこそ英語講師になるまで英語が話せるようになりましたが、やる気が出ないときや全然英語が話せなくてモチベを失うときもありました。そういったときの対処法について考えていきましょう。
英語が話せる未来を想像する
英語がペラペラに話せる未来を想像してみましょう!英語が思ったように話せないと、英語ができる気がしない…と思って絶望してしまいがちですが、ちゃんと勉強を続ければ絶対に英語は話せるようになります。
英語が話せるようになったら…かっこよくないですか?筆者が英語を勉強し始めた理由もそんなものです。もう一度モチベを上げるために、英語が話せるようになったあとのことを考えてみるのはいかがでしょうか?
やる気が出るまで待つ
やる気が出ないときはしかたありません。少し休憩してみましょう。ニュースを流し聞きする、洋楽を聴くなど英語に触れつつもあまり積極的に勉強しない期間を設けてみるのも1つの手です。
やる気は本当に日によって様々です。意外とすぐにモチベが戻ってくるかもしれません。どうしてもやる気になれないときは、一度距離を置いて休憩してみましょう。
英会話レッスンの予約を取っておく
英会話の予約を取ってしまって、強制的に英語を勉強するようにするという方法もあります。筆者の英会話レッスンの生徒の中にもそういう方がいらっしゃるのですが、「自分ひとりだとどうしても怠けてしまうので、来週、再来週まで予約を取ってしまって強制的に英語を勉強するようにしている」とのことでした。
また、前日に翌日のTo Doリストを作成することも効果的です。明日分のタスクを作ってそれを必ず終わらせるというように強制的に勉強するシステムを作ってみましょう。
留学と英語学習に関する気になるあれこれ
留学と英語学習についての様々な疑問を集めてみました。
留学に必要な英語力は?TOEICは何点くらい必要?
例えば語学留学であれば、英語を勉強するために留学に行くので英語力は無くても構わないと言えます。しかし、英語を使って生活をしなければならないことに変わりはありません。また英語を勉強するにしても、ゼロから勉強するよりある程度知識があったほうが英語が身に付きやすいため、例えば中学卒業程度の英語力が必要と言えるでしょう。
ワーキングホリデーやインターンなど、海外で働きながら留学をする場合には英語で仕事ができるだけの力が必要となります。もちろんTOEICで〇点以上が必要ということはないですが、目安として簡単な会話がある程度できるのが500点以上、700点以上あれば日本の多くの企業でも国際部門での業務遂行ができるレベルとみなされているため海外でも仕事ができるのではないかと思います。
留学して何カ月で英語が話せるようになる?
ただ留学をするだけでは英語が話せるようにはなりません。筆者の周りにも、1年以上海外で暮らしていても全然英語が話せないという人はけっこういます。例えば筆者はカナダの前にハワイで3週間、ニュージーランドで1カ月の留学を経験していますが、短期間海外にいただけでは英語が伸びたという実感がありませんでした。
カナダに長期留学をした際の経験では、3カ月ごろから「日常でよく使う表現」を覚えて使いこなすことができ始め、半年経つとノンネイティブの友達同士であれば難なく会話ができるようになりました。日本語で考えることがなくなったのもこのくらいの時期からです。自分で英語を勉強し続けていれば、留学半年後くらいには英語が話せるという感覚が掴めてくるかもしれません。
もっと言えば、職場をネイティブだらけの職場に変えてから筆者の英語力は急成長しました。留学中は意外とネイティブと話す機会は少ないのですが、ネイティブと話をすることを意識してみるのもおすすめです。
英語がペラペラになるまでにどれくらいかかるもの?
How Long Does It Take for Japanese Speakers to Learn English? | CiNii Researchの論文によると、日本人が高いレベルの英語力を習得するには2500時間の勉強が必要だと書かれています。そのうちの1000時間くらいは、中学・高校での英語の授業や自分での予習復習、受験勉強などですでに済んでいる場合が多いと考えると、残りは1500時間となります。
1日3時間勉強したとして、単純計算で500日勉強をすれば英語が話せるようになるということになります。では実際に1500時間分勉強したら英語がペラペラになるかというと…そういうわけでもありません。
実際は中学・高校の知識を忘れていてゼロから英語を勉強する場合だったり、効率の悪い勉強をしていて全く身についていなかったりと、「勉強をした時間=英語が身についている」とは言い難いことがほとんどでしょう。時間はあくまでも指標として、継続した勉強を行うことが何よりの近道だと筆者は思います。
留学に参考書は持って行ったほうがいい?
筆者は2021年の最初の渡航時は参考書を持っていきませんでした。一時帰国を経て2023年に再度渡航したときはTOEICの問題集を持ってきてみました。
これは筆者の個人的な意見ですが、結論から言うと参考書は…特に要らないです。
参考書を使って英語を勉強するのが好きという筆者のような人は、持って行くのもいいでしょう。何より基礎固めになるしっかりとした文法を勉強することができます。しかし実際はアプリやウェブサイト、YouTubeなどで英語の教材を手に入れることができます。最初の渡航時はウェブサイトや英語ニュースを利用して英語を勉強していましたが、それで充分だったと思います。参考書は荷物になってしまうので、無理に持ってくる必要もないかなと思います。
文法学習におすすめのウェブサイトの例:英語の文型|参考書より分かりやすい英文法解説 (e-grammar.info)
おすすめのニュースサイト:えいごネット - 英語教員のためのポータルサイト (eigo-net.jp)
【まとめ】留学前の英語勉強は大事!留学後に困らないために早めに準備を
✅留学に行ったからと言って英語はできるようにならない
✅着いてからコミュニケーションに困ることがたくさんある
✅留学中に効率よく英語を伸ばせる
✅もっと英語が話せればよかった!という後悔を減らせる
長くなってしまいましたが、上記のような点から留学前から英語を勉強しておくことは非常に大切です。
時間に余裕がある場合は基礎から段階を踏んで英語の勉強を、留学直前という場合には単語力を上げて留学に特化したフレーズの勉強をすることがおすすめです。 当ブログではみなさんの留学を応援しています。
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